海外出産でも国民健康保険は使える?出産育児一時金と児童手当は?

海外出産でも国民健康保険は使える?出産育児一時金と児童手当は?

海外で出産した場合、出産一時金が貰えるのかどうか気になりますよね。
様々な事情で海外で出産をする方もいることでしょう。

では、海外で出産した場合は国民健康保険は適用されるんでしょうか。
出産一時金や子供手当て(児童手当て)についてもご紹介します。


海外で出産したら国民健康保険は適用される?

現在、海外で病気などで医療費が掛かった場合、国民健康保険は適用されます。

が、出産は病気ではないので、正常な出産の場合は国保は適用されません。
これは海外に限らず日本国内で出産しても国保は適用されません。

ただし、帝王切開になった場合や、緊急を要する処置が必要となった場合は健康保険が一部適用され、高額医療費の対象となることもあります。

また、出産に掛かる医療費に保険は適用されませんが、出産一時金を受給することができます。

海外で出産したら出産育児一時金は貰える?

日本に住民票があって健康保険に入っていれば、海外で出産した場合も出産一時金が給付されます。
これは、正常出産や帝王切開、病院の種類に関係なく給付されます。

>>海外在住で住民票どうする国民健康保険や年金、子ども手当は?

会社に勤めていれば加入している健康保険組合から支給、国民健康保険であれば各自治体から支給されます。
夫婦で夫の扶養に入っている方はご主人の加入している健康保険になります。

現在、出産一時金の給付は直接支払制度になっていて、
健康保険組合が医療機関に直接費用を支払うようになっています。

海外出産の場合は直接支払うことができないので、一旦自分で全額負担した後、後日申請して受給することになります。

支給額は一般的に1児につき42万円ですが、
海外で出産した場合は「産科医療補償制度」の対象外となる出産”になるので39万円です。

訂正・現在は一律42万円になっているようです。
自治体に寄って違いがあるかも知れません。

出産一時金受給の申請手続き

出産一時金を受給するための申請は、国民健康保険の場合は市町村の役場で行います。

申請に必要な書類は、

・出生証明書とその和訳
・出産に掛かった費用の領収書・明細書とその和訳
・国民健康保険被保険者証
・印鑑(認印で可・シャチハタは不可)
・給付金を受け取る銀行口座の口座番号がわかるもの(キャッシュカードや通帳)
・本人確認ができるもの(運転免許証やパスポートなど公的身分証明書)

これらに加え、渡航・海外滞在が証明できるパスポートの提示を求められることもあります。

私の場合、翻訳者を明記していれば申請者本人が作ってもOKとのことだったので、
自分で翻訳したものを提出しました。

家族の誰かに代理で申請してもらう場合は、委任状が必要となることもあります。
また、出産一時金を申請できるのは出産の翌日から2年以内と期限が決められている場合が多いので、
早めに申請されることをおススメします。

出産して最初の一時帰国時に申請できるよう、準備しておくといいですね。
各自治体に寄って必要書類が異なることもあるので、帰国前に確認しておきましょう。

流産や死産になってしまった場合は出産一時金はもらえる?

残念なことに海外で流産や死産になってしまった場合でも、
妊娠4ヶ月(85日)以上の場合は出産一時金を受け取ることができます。


上記の書類に加え、妊娠週が分かる医師の診断書と和訳が必要なことがありますので、詳しくは役場でお問合せ下さい。

海外で出産したら児童手当は貰える?

海外で出産した場合、児童手当は貰えるのでしょうか?

児童手当とは
児童を育てる保護者に対して、主に行政から支給される手当のこと。
子ども手当。

子どもの年齢により月の支給額が違います。
現在は、

0歳~3歳未満 15,000円(一律)
3歳~小学校修了前 10,000円(第3子以降は15,000円)
中学生 10,000円(一律)

となっています。

※所得制限以下の場合
(例えば扶養家族が2人の場合、年間所得が6,980,000円が限度額となります。)
※所得制限以上の世帯は一律5,000円

これらに加えて、自治体独自の助成金が受けられることもあるので、住民票のある役場で確認してみて下さい。

児童手当の申請方法

児童手当の申請方法は、自治体によって差があるようです。

海外で出産した場合、出生届を出した時点で児童手当て(子供手当て)の申請用紙を貰えることもあるようですが、
私の場合は、帰国した証拠(生まれた子どものパスポートの日本入国スタンプ)を役場で見せてコピーを提出してから
住民票に入れてもらうことができ、それから児童手当の手続きとなりました。

児童手当は申請した翌月から支給される(申請前の分は支給されません)ので、
私のような場合は、子どもを連れて日本に帰国するまでの分は貰えないことになります。

恐らく、うちは出生時の子供の住所が海外であったためにこういった手続きが必要だったようです。

両親共に日本人で、出生証明に記載されている現住所が日本の場合は、
出生届提出と同時に児童手当の申請ができることもあるのでしょう。

いずれにせよ、自治体に寄って対応に違いがありますので、住所を管轄している役場にお問合せ下さい。

海外での妊娠についてのお話はこちら。
>>海外の妊娠周期の数え方や日本との違い。常識の差に戸惑った話

海外出産でも国民健康保険は使える?出産育児一時金と児童手当は? まとめ

保険や助成金については、出産後はあまり思うように動けなかったりするので、予め確認しておくといいですね。
スムーズに手続きできるよう、出生証明書や診断書、領収書、明細書はきっちり保管しておきましょう。



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