日本人が海外で自動車の運転をする場合、国際免許証または現地の免許が必要となります。
数年の海外赴任で日常的に運転しない場合なら国際免許でも充分かも知れませんが、現地の運転免許証があると何かと便利です。
>>海外で運転免許は取得できる?切り替えと国際免許どっちがいい?
免許取得に関しては国によって違うこともあると思いますが、日本で運転免許を取得した私からすれば驚くようなことがいくつかありました。
そこで、タイでの運転免許取得に関してになりますが、私の経験談をご紹介したいと思います。
タイで車の運転免許を取得する
タイで車やバイクを運転するには、当たり前ですが運転免許証が必要です。
タイの運転免許を取得するには、
1、日本の免許証からタイの免許証に書き換える
2、国際免許証からタイの免許証に書き換える
3、タイで新規取得する
の3つの方法があるのですが、今回は
3、タイで新規取得する
ことについてご紹介します。
タイの免許試験と日本の違い
日本での運転免許取得と言えば、自動車教習所に通って学科教習と実技教習、試験費用など合わせて30時間以上受講することになります。
料金は30万円以上かかるところが多いんじゃないでしょうか。
私も、そういうものだと思って通っていましたし、それで免許を取得できました。
(でもこれって20年以上前と殆ど値段変ってない(笑))
格安と言われる合宿免許でも20万円前後かかるみたいですね。
いわゆる一発試験のように、教習所に通わずに試験を受けることも可能なようですが、それでも数万円掛かりますし、試験は非常に厳しいと聞きます。
一方。
こちらタイの運転免許証。車用です。
タイの運転免許試験でまず驚いたのが、
1、講習と試験合わせて2日で取れる
2、費用が安い
3、車またはバイク持参
の3点。
どういうことかと言うと、
1、講習と試験合わせて2日で取れる
2019年1月現在、普通自動車、自動二輪ともに5時間の講習(ビデオ)受講、翌日に学科試験+実技試験となっています。
私が取得した頃は4時間の講習後に試験を受けて当日発行できたんですけどね。
それより前は講習が2時間だったそうです。
2、費用が安い
新規取得は100Bで2年間の一時免許、その後、本免許への更新時に500B掛かります。(※100B≒350円)
更新後は5年有効になるので、受験費用と言うより1年=100Bと言う計算でしょうか。
いくら物価が安い国とはいえ、100Bと言えば食堂でランチ2人分くらいなので、日本と比べるとかなり安いですね。
3、車またはバイク持参
そして気になるのはこの3番目でしょうか。
車持参って(笑)
車の免許を持ってない人が免許証の試験を受けに来るのに、車を持参するんですって!
もちろんこれは「運転できる誰かに運転して来てもらう」とも解釈できますが、私が試験を受けた時は殆どの人が自分で車を運転して来場していました。
それに、学科試験に受かったら「受かった人は、駐車場からここまで車持ってきて下さーい」と言われました。
具体的な免許試験についてはこちら
>>タイで車の運転免許取得。学科試験や問題サンプル、実技試験ガイド
でもこういう国は多いみたいで、まずは自分で練習してから試験を受けに来るというのが一般的のようです。
そう思えば日本みたいに何十台も教習者を用意している方が特殊なのかな、と。
(そりゃー費用も高くなるってもんです。)
なので二輪免許取得する人はバイクを、トラックなどの大型車の免許取得の場合は該当する車種の車を持参する必要があります。
自家用車や自分名義の車である必要はなく、家族や友人から借りたものでも、レンタカーでも試験は可能です。
バンコクなど一部の地域では試験用バイクのレンタルもあるようなので、事前確認されて下さい。
タイの運転免許証の種類とバイクの免許
タイの運転免許証の種別は、日本とは分け方が違います。
日本では普通自動車免許があれば50cc以下の原動機自転車に乗ることができます。
いわゆる原付ですね。
タイでは50ccのバイクはありません(違法です多分)し、よく見かけるバイクは主に110cc~120ccあたりが一般的です。
その、タイで一般的なバイクを運転するには、自動車の運転免許証ではなく、自動二輪の免許証が別途必要となります。
ただし、二輪免許に、排気量の制限はないので、日本のように、普通二輪、大型二輪などの区別はありません。
上が車の免許、下がバイクの免許(裏面)です。
つまり、普通のバイクの免許を取れば、250ccとか400cc、またはそれ以上の大型バイク(ハーレーとか?←すいませんよく知りません)までも乗れてしまうということです。
自動車は普通とトラックなどの大型車などの区別がありますが、普通自動車の免許で13人乗りのミニバンまで運転できます。
タイの免許証を持つメリット
タイの免許証を持っていると、身分証明書になることもありますし(ただし、基本的にはパスポートが身分証明書です。)
国立公園などタイ人価格と外国人価格が設定されている施設への入場が、タイ人価格でOKとなることもあります。(ならないこともあります。)
また、2017年9月より、ASEAN加盟国(東南アジア諸国連合)内では免許証をそのまま使えるようになりました。
免許証の裏面にあるQRコード(赤枠)がその証拠。
国際免許を取得しなくても、ASEAN諸国ならタイの免許証で運転できるということです。
ASEAN加盟国は2019年1月時点で下の10国。
・タイ
・インドネシア
・シンガポール
・フィリピン
・マレーシア
・ブルネイ
・ベトナム
・ラオス
・カンボジア
・ミャンマー
タイに住んでいて近隣国へ旅行に行くときにはとっても便利ですね。
では、続いてタイで運転免許を取得するための条件や方法をご紹介します。
>>タイで車の運転免許証取得に必要な条件と書類、試験を受ける場所など